ネット上の掲示板やSNSで散見される「グロービス MBA 意味ない」という言説。この噂の背景を分析すると、主に3つの構造的な要因が浮かび上がってきます。
第1に、アカデミックMBAとの思想的差異です。慶應義塾大学大学院(KBS)や一橋大学などの伝統校は学術的アプローチや修士論文の執筆を重視する傾向があります。これに対し、創業者である堀義人氏が立ち上げたグロービス経営大学院は「実務で明日から使える実践知」に徹底特化しており、修士論文の提出を課していません。この実践主義的なカリキュラムが、一部の学術志向者から「実務研修の延長に過ぎない」と評される一因となっています。
第2に、国内MBAに対する転職市場の評価ギャップです。欧米圏のように「トップMBA取得=自動的に年収倍増・役員待遇」という階層構造は、日本国内の雇用慣行において未だ一般化していません。「MBAという肩書さえ取れば転職で劇的に年収が上がる」と他力本願で入学した層ほど、修了後に「意味がなかった」と感じる傾向が見られます。
第3に、在籍者の意識レベルの幅広さです。受講生が年間数千人規模に達するマンモス校であるため、業界の第一線で活躍するリーダーがいる一方で、他責傾向の受講生も一部混ざり込みます。グループワークの質がクラスメイトに左右される局面があることも、不満の声につながりやすいポイントです。