発熱時の行動で最も重要なのは、「適切なインフルエンザ受診タイミング」を見極めることと、「重篤な合併症の初期兆候」を見逃さないことです。
早すぎても遅すぎてもいけない受診タイミング
抗原定性検査キットで陽性反応が明瞭に出るには、ウイルスが鼻腔内で一定量以上に増殖している必要があります。発熱直後の数時間以内に受診しても「偽陰性」となり、翌日再検査を余儀なくされるケースが多発しています。推奨される受診タイミングは「発熱から12時間以上、48時間以内」です。発熱後48時間を経過してしまうと抗ウイルス薬の効果が著しく減弱するため、この時間窓(タイムウィンドウ)を意識した行動が肝要です。
絶対に見逃してはならないインフルエンザ脳症初期症状
特に小児の発熱において最も警戒すべき合併症が「急性脳症」です。発熱から24時間以内に発症することが多く、一刻を争う救急搬送が必要です。以下のような異常行動や兆候が見られた場合は、朝を待たずに救急受診または救急要請(119番)を行ってください。
- 視線が合わない・呼びかけに反応しない:ぼんやり宙を見つめている、両親の顔が認識できない。
- 幻覚や意味不明の言動:「部屋に恐竜がいる」「壁から虫が出てきた」と怯えて逃げ惑う、辻褄の合わない言葉を叫ぶ。
- けいれん・ひきつけ:手足を突っ張らせる、数分以上けいれんが止まらない、短時間で何度も繰り返す。
- 異常な睡眠状態:揺さぶっても起きない、呼吸が不規則でぐったりしている。
また大人であっても、呼吸困難(息苦しさ)、激しい胸痛、意識の混濁、水分が一切喉を通らない脱水症状が現れた場合は、肺炎や心筋炎などの危険な併発症が疑われるため緊急処置が求められます。