世界中で語り継がれる『三びきのこぶた』の定本とされているのが、オーストラリア出身の民俗学者ジョセフ・ジェイコブズ(Joseph Jacobs)が1890年に出版した『イギリス昔話集(English Fairy Tales)』です。この原典に記された三びきのこぶた あらすじ 要約を紐解くと、現代の一般的なイメージとは大きくかけ離れたシビアな世界が広がっています。
物語の冒頭、貧しい母豚は3匹の子どもたちを養いきれなくなり、自立を促して旅立たせます。出会った男から「わら」をもらって手軽に家を建てた長男、そして「柴(木の枝)」をもらって安易に家を建てた次男は、オオカミの強烈な息に家を吹き飛ばされ、逃げる間もなくその場でオオカミに食べられてしまいます。
一方、しっかりと「レンガ」を運んで頑丈な家を建てた3番目のこぶたは、オオカミの息による攻撃を完全に防ぎます。ここから始まるのが、両者の高度な頭脳戦です。
力づくで家を壊せないと悟ったオオカミは、子豚を外におびき出すため、翌朝の約束を持ちかけます。「明日の朝6時にカブ畑へ一緒に行こう」「明日の朝5時にリンゴ園へ行こう」。しかし、賢い子豚はいずれもオオカミの指定した時間より1時間早く現地へ向かい、オオカミが到着する前に目的を果たして帰宅します。
リンゴ園では危うく捕まりそうになりますが、子豚は遠くへリンゴを投げ、オオカミが拾いに行っている隙に木から飛び降りて逃走。さらにシャンクリンの市場(フェア)で買った「バター攪拌器(チャーン)」の中に身を隠し、坂道を転がり落ちることでオオカミを恐怖に陥れるなど、終始知略で圧倒します。
プライドを打ち砕かれたオオカミは怒り狂い、煙突から家の中へ強行侵入を試みます。しかし、子豚は暖炉に大鍋を置き、たっぷりの湯を沸かして蓋を取って待ち構えていました。煙突から滑り落ちたオオカミは熱湯の中にドボンと落ち、子豚によって蓋をされ、ぐつぐつと煮込まれて夕食として食べられてしまう――これが、歴史に残る三びきのこぶた 原作 結末の全貌です。