ネット上の掲示板やまとめサイトでは、定期的に「新興宗教に入信している芸能人一覧」といった情報が拡散されます。そのリストの中にワールドメイトの名前が挙がり、特定のベテラン俳優、演歌歌手、有名お笑い芸人などの関与が囁かれるケースが後を絶ちません。しかし、宗教社会学の調査データやメディア報道、公的記録を丹念に追跡すると、信者として公式に活動している有名芸能人は実質的に見当たらないのが事実です。
他宗教の場合、教団の機関紙や信仰体験談に登場したり、信者同士の選挙支援活動を通じて信仰が公になるケースが多く見られます。一方で、ワールドメイトにおいて「ワールドメイト芸能人の噂」が一人歩きする背景には、教祖である深見東州氏が主催するオペラ公演、絵画展、チャリティコンサートなどの文化イベントに、ゲストや共演者として著名な歌手・演奏家が多数出演している事実が挙げられます。
プロの表現者がビジネスとして出演料を受け取り、舞台で共演した事実が、ネット空間を巡る過程で「あのアーティストも教団のシンパではないか」「信者だから出演したのではないか」という飛躍した言説へと変質している側面が極めて強いと言えます。教団側も特定の芸能人を広告塔として前面に押し出す布教スタイルは採っておらず、ネット上の「信者一覧リスト」の多くは根拠を欠いた憶測の域を出ていません。