喉に刺さる魚の骨は、魚種によって危険度と臨床的アプローチが大きく異なります。小魚の骨であれば数日で周囲の組織が修復され自然脱落することもありますが、大型魚や特殊な形状の骨を放置することは極めて危険です。
特に鯛(タイ)の骨は硬度が高く先端が鋭利なため、嚥下運動に伴って咽頭や食道の壁を突き破る「食道穿孔(しょくどうせんこう)」を引き起こす危険があります。菌が胸の奥深くまで入り込むと「縦隔炎(じゅうかくえん)」という致死率の高い胸部感染症に発展することもあり、決して軽視できません。
なお、骨が抜けた後も傷口に炎症が残り、数日間チクチクとした違和感が持続することがあります。「骨がまだ残っているのか、傷の痛みだけなのか」を自己判断で見極めるのは不可能なため、症状が続く場合は専門機器による確定診断が欠かせません。