昭和の高度経済成長期に建設された多目的ホールである新潟県民会館は、音響面において独自の特徴を持っています。現代のクラシック専用ホールに見られるような長大な残響時間(豊かなエコー)とは異なり、残響時間が比較的短く設計されたデッド(タイト)寄りの音響空間です。
この特性は、ロックバンド、J-POP、アコースティックライブ、演劇・ミュージカルなどの公演において極めて有利に働きます。ベースやドラムのアタック音が濁らず輪郭を保ったまま客席へ届き、ボーカルの歌詞や台詞の明瞭度(言葉の聞き取りやすさ)が際立つという長所があります。SNSや来場者のレビューでも「ボーカルの声がクリアに刺さる」「ステージの生音がストレートに伝わってくる」と高評価を得ています。
一方で、残響の豊かさが求められるフルオーケストラのシンフォニー公演では、ややドライに聴こえる側面があります。しかし、PAエンジニアの調整技術が向上した現代においては、ポップスやロックの全国ツアーにおける一体感を生み出す優れた音場として、出演アーティスト側からも長年親しまれています。