市民プールが姿を消したあと、気になるのは「あの広大な敷地はどうなったのか」「別の場所に新設プールが建設される計画はないのか」という点です。2026年現在、現地は旧設備の解体・撤去が進められ、安全確保のためのフェンスや更地化された区画が広がっています。
豊橋市民プールの跡地利用は、豊橋公園全体のグランドデザインおよび「多目的屋内施設(新アリーナ構想)」の議論と密接不可分に関わってきました。豊橋市における公園再整備計画では、歴史的遺構である吉田城址との調和、緑地機能の保全、スポーツ・文化拠点の再配置が複合的に議論されています。しかし、新アリーナ計画をめぐる市長交代や住民投票の議論、予算の見直しなど、市政の動向によって周辺計画も紆余曲折を辿ってきました。
では、市民の間でたびたび噂される「民間資本による新設レジャープール建設計画」や「屋外プールの復活」はあるのでしょうか。豊橋市のスポーツ推進計画や公共施設等総合管理計画を詳細に調査した結果、現時点で市が主導して巨額の公金を投じ、新たな公立屋外レジャープールを建設する具体的な実施計画は存在しません。
自治体の公共施設再編方針において、維持管理費がかさむ「季節限定の単機能大型施設」を新たに公設公営で整備することは全国的にもほぼ皆無となっています。もし将来的にウォータースライダーや流れるプールを備えたレジャー施設が登場するとすれば、それは行政直営ではなく、PFI方式(民間資金等活用事業)やPark-PFIによる民間事業者主導の複合リゾート開発に限られるというのが、都市計画の専門家が指摘する現実的な見立てです。