サグラダ・ファミリアを描くうえで、アントニ・ガウディが遺した建築哲学を理解することは、イラストの説得力を劇的に高める要素となります。
ガウディが生前にほぼ完成形を見届けた唯一のファサードである「生誕のファサード」は、自然界の動植物やキリストの誕生を祝福する彫刻群で埋め尽くされています。この部分を描く際は、直線を極力排し、鍾乳石や植物のツタが垂れ下がっているかのような有機的な曲線(ガウディが愛したカテナリー曲線)を意識すると、実物の持つ生命感が宿ります。
さらに、内部空間を表現する上で外せないのがサグラダ・ファミリアのステンドグラスです。東側(日の出側)は青や緑を基調とした冷涼で厳かな光、西側(日没側)は赤やオレンジ、黄色を基調とした情熱的で温かい光が差し込む設計になっています。教会内部のイラストを制作する際は、この計算された光のグラデーションをレイヤー効果(覆い焼きカラーや発光)で差し込ませることで、息を呑むような神秘的空間を再現できます。