謹慎期間中、福田はバスケ部に戻ることもできず、街角のストリートコートで一人ボールを突き続けました。バスケットボールへの渇望を募らせるなか、予選決勝リーグの海南大附属戦でついにコートへと復帰を果たします。
ブランクを感じさせない圧倒的なオフェンス力で得点を量産した福田は、会場中から送られる大歓声を浴び、心の中で叫びます。
「もっとホメてくれ」
このモノローグは、『スラムダンク』に登場する数々の名言の中でも、読者の胸を強く締め付ける屈指のワンシーンです。ただチヤホヤされたいという浅薄な感情ではなく、否定され続けた過去を持つ男が、己の存在価値をコート上で証明した瞬間の叫びでした。田岡監督もまた自らの過ちを認め、福田の活躍に心から拍手を送る姿は、指導者と選手の不器用な和解として感動を呼びました。