事態の発端は、匿名ブログサービス「はてなダイアリー」に投稿された一文だった。子育て世代の母親とみられる筆者が、子供を保育園に入れることができず、就労の危機に直面した切実な絶望を露悪的な言葉で綴ったのだ。
「死ね」という強い単語への忌避感は当然あった。しかし、それ以上に「子育て支援制度の不備」や「待機児童問題」に苦しむ親たちの悲痛な叫びとして、瞬く間に共感の渦が広がった。国会でも取り上げられる事態となり、それまで潜在化していた行政の不備や社会構造の歪みが一気に表面化した瞬間だった。言葉の過激さゆえに批判を浴びつつも、政治を動かすほどの爆発力を秘めていたことは紛れもない事実である。