なぜ天井に100頭の馬?浅草・矢先稲荷神社が競馬と勝負運に強い訳

なぜ天井に100頭の馬?浅草・矢先稲荷神社が競馬と勝負運に強い訳

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矢先稲荷神社の最大の見どころといえば、拝殿天井に整然と配置された100面の天井画「日本馬乗史」です。一般的に稲荷神社といえば狐(神使)を想起しますが、ここでは神域の頭上一面を歴代の名馬と武将、騎馬文化の変遷が埋め尽くしています。

この天井画は、昭和51年(1976年)の社殿新築・再建を契機として、当時の日本画壇を代表する名匠たちによって奉納・制作されたものです。描かれているのは単なる馬の図案ではありません。神話時代における素戔嗚尊(スサノオノミコト)の騎乗姿に始まり、聖徳太子、源義経の鵯越(ひよどりごえ)の逆落とし、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康ら戦国三英傑の乗馬姿、さらには1932年ロサンゼルス五輪で金メダルに輝いた「バロン西」こと西竹一男爵と愛馬ウラヌス号に至るまで、日本の馬乗の歴史が年代順に描かれた唯一無二の歴史パノラマとなっています。

現地の拝殿内に入ると、一枚ごとに異なる躍動感、毛並み、手綱を引く武士の緊張感が鮮明に伝わってきます。神社関係者の証言によると、「神馬としての敬意はもちろん、古来より弓術と馬術(騎射)が武士の基本修練であったことから、この地の武芸繁栄と国土安泰の歴史を後世へ伝えるためにこの画題が選定された」と記録されています。ネット上の画像検索でも高い関心を集めるこの空間は、美術的・歴史的価値の高さから、単なる神社参拝を超えた濃密な鑑賞体験をもたらしています。

佐藤 大輔
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佐藤 大輔

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