ゲーム本編での可愛らしい佇まいとは裏腹に、トレーディングカードゲームの世界において「ミニスカート」はかつて環境を震撼させた凶悪な戦術兵器でした。1997年発売の拡張パック第2弾「ポケモンジャングル」に収録されたポケカミニスカート旧裏は、プレイヤー間の対戦環境を大きく揺るがす一枚として知られています。
そのポケモンミニスカート効果は、極めて強烈なハンド破壊能力を有していました。カードテキストには「お互いのプレイヤーは、手札をすべて見せ合う。その中にある『トレーナーカード』をすべて山札にもどし、山札をよく切る」と記されています。当時の対戦環境は「パソコン通信」や「オーキドはかせ」といった強力なドローソースを連打してデッキを圧縮する戦術が主流でしたが、このカードを使われると手札に保持していた展開札が一瞬にして奪い去られ、完全にゲームプランが崩壊しました。
先行1ターン目に展開を済ませた側がこのカードを発動して相手の動きを封殺する「ミニスカートロック」は、公式大会でも猛威を振るいました。この強烈な制圧力ゆえに後続のシリーズでは長らく同様の効果が厳しく調整される要因となっています。
現在の中古トレカ市場やメルカリ等の二次流通プラットフォームにおいて、この旧裏面ミニスカートはコレクターズアイテムとして熱烈な需要を維持しています。市場調査によると、傷みのない美品個体は単体でも2,000円〜4,000円前後で取引されており、「ピッピ人形」や「おうごんのみ」といった往年の実用グッズとのまとめ売りセットは2,200円〜3,500円程度で即座に買い手がつく状況が続いています。プレイ用としての実用性を超え、黎明期のゲームバランスを物語る歴史的資料としての価値が確立されている証拠といえます。