現場の捜査員が注視しているのは、容姿の良し悪しではない。季節感に合わない服装や、周囲の景観から浮いてしまう行動パターンだ。猛暑のなかで厚手のコートを着込んでいる、あるいは極端に大きなリュックサックを抱えて挙動不審に歩く姿は、不審物所持の疑いを生みやすい。
行動面での最大の特徴は「視線の泳ぎ」と「動作の不自然な変化」だ。パトカーや制服警察官を視界に入れた瞬間、急に歩調を変えたり、スマートフォンを凝視して視線を逸らそうとする動作は逆効果になる。また、ポケットの外側から所持品を何度も確かめるように触る手つきも、現場の警察官が「何か隠し持っているのではないか」と警戒を強める典型的なサインである。