栃ノ心が残した功績の大きさは、断髪式や栃ノ心引退披露大相撲の熱気が物語っている。名門・春日野部屋に入門し、春日野親方の厳しい指導のもとで磨き上げられた怪力は、平成・令和の大相撲界を大いに沸かせた。前十字靭帯断裂という力士生命を脅かす大怪我から復活し、幕内優勝を遂げたドラマは今も語り草だ。
日本相撲協会の歴史においても、ヨーロッパ出身力士として大関にまで上り詰めた足跡は異彩を放つ。断髪式で大銀杏にハサミが入った瞬間、会場を包んだ万雷の拍手は、土俵に捧げた彼の青春と情熱に対する最高の賛辞であった。春日野親方との師弟愛を含め、日本で築いた絆は引退後も揺らぐことはない。