二階俊博氏の引退に伴い、最も激しい地殻変動が起きたのが地元・和歌山県の選挙区事情です。長年、県政や地元経済に絶大な影響力を誇り「二階王国」と称された同地において、後継者指名されたのが元秘書で三男の二階伸康(にかい のぶやす)氏でした。
衆院選の小選挙区改編(1増1減)に伴い新設された和歌山2区において、伸康氏は自民党公認として出馬。しかし、二階氏の宿敵であり、同じく裏金問題で自民党を離党して無所属で挑んだ参院出身の大物・世耕弘成氏との間で保守分裂の激しい全面戦争が勃発しました。結果は、世耕氏が圧倒的な得票差で勝利し、伸康氏は大敗を喫することとなります。
この敗戦は、40年以上にわたり君臨した二階家の世襲支配に事実上の終止符を打つ決定打となりました。落選後の伸康氏は、地元和歌山に留まり捲土重来を期して地域活動や後援組織の立て直しを継続していますが、二階氏の引退と自民党支持層の分断により、かつてのような圧倒的な集票基盤の再建には険しい道程が続いています。