誰でも希望すれば好きなキャラクターになれるわけではありません。着ぐるみアクターの世界には、まず「身長制限」という物理的な絶対基準が立ちはだかります。
キャラクターの体型比率を崩さないため、募集要項にはセンチ単位で身長制限が指定されます。
例えば、小柄で可愛らしいマスコットキャラクターであれば「140cm〜155cm以下」、一般的な等身のキャラクターなら「155cm〜165cm」、特撮ヒーローや大柄な怪獣などでは「175cm以上」といった厳格な枠分けが存在します。基準から1cm外れるだけでも書類選考で弾かれるケースが少なくありません。
さらに、大手テーマパークのアクターオーディションでは、単なる体格だけでなく高度な表現力が試されます。視界が極端に制限された状態でリズムに合わせて踊るダンス審査、言葉を使わずに感情を伝えるパントマイムやウォーキングのテストが行われます。周囲の安全に気を配りながら、指先ひとつでキャラクターの感情を表現する演技力こそが合否を分けるポイントです。