ファンの間で長年議論されてきた「アシタカとサンは結婚したのか」という疑問に対し、宮崎駿監督自身が明確な回答を残しています。劇場公開当時の特番インタビューや公式記録において、監督は「『会いに行くよ』というセリフは、アシタカなりのプロポーズである」と明言しました。
当時の日本中世の婚姻形態を鑑みると、通い婚(妻問婚)が一般的な時代背景も存在します。アシタカがタタラ場に拠点を置きつつ、定期的にサンのもとへ通うスタイルは、歴史的リアリズムとファンタジーの共生思想が見事に合致した形態といえます。
「共に生きよう」というアシタカのプロポーズセリフは、同じ屋根の下で暮らすことだけが愛の終着点ではないという、宮崎監督ならではの強烈な人間観を提示しています。二人は形式的な村の儀礼を経ずとも、魂のレベルで深く結ばれた夫婦同然の関係へと進展しました。