日の丸の歌はなぜ炎上したのか?軍歌批判の真相と封印の現在

日の丸の歌はなぜ炎上したのか?軍歌批判の真相と封印の現在

日の丸の歌はなぜ炎上したのか?軍歌批判の真相と封印の現在についての疑問解決ガイドをお届けします。

『HINOMARU』リリース当時のインターネット上では、音楽の評価を超えた政治的・イデオロギー的な左右の対立抗争が勃発しました。Yahoo!ニュースのコメント欄、5ちゃんねる、Twitterなどでは数万件に及ぶ投稿が飛び交い、言論空間は真っ二つに割れました。

批判派は「アジア諸国の人々や歴史の痛みを無視している」「影響力のあるロックバンドが若者を無自覚な好戦主義へ誘導しかねない」と主張。一部の団体や活動家は、ライブ会場周辺での抗議デモを予告するまでの緊張状態を生み出しました。

一方、擁護派や一般のロックファンからは強烈な反論が巻き起こりました。「自分の国を好きと言って何が悪いのか」「言葉狩りであり表現の自由の侵害だ」「スポーツの応援歌として聴けば極めて自然な鼓舞の歌である」といった意見がSNSのタイムラインを埋め尽くしました。

現場のリアルな空気を象徴していたのが、炎上直後の2018年6月に開催された神戸ワールド記念ホールでのライブでした。ステージ上で野田氏が観客に対して誠実な胸中を語りかけた後、客席からは割れんばかりの拍手と歓声が沸き起こり、会場全体で『HINOMARU』の大合唱が展開されたのです。

現場にいた熱心なファンにとっては「バンドへの連帯」を示す感動的な光景であった反面、外部からは「熱狂的なナショナリズムの肯定」と映るなど、受け手の立ち位置によって同一の空間がまったく異なる意味を帯びるという、現代の分断社会の縮図が浮き彫りとなりました。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。