オープンワークやSNSの生々しい口コミを見ると、「渉外は激務」「精神的に削られる」という意見が目立ちます。なぜ渉外がきついと評されるのか、取材から見えてきた理由は大きく3点に集約されます。
第一に、「社内と社外の板挟み」による強烈な心理的ストレスです。顧客や官公庁からは厳しい要求を突きつけられ、社内からはコンプライアンスや利益確保を盾に妥協を拒まれる。双方が1ミリも譲らない状況下で、落としどころを探り当てる泥臭い根回しが日常的に発生します。
第二に、「成果の可視化と評価の難しさ」です。銀行の渉外であれば融資実行額という明確な数字がありますが、事業会社の渉外やトラブル対応では「法改正の阻止」「訴訟の未然回避」など、“マイナスをゼロに抑えた実績”が定量的利益として評価されにくい構造的ジレンマが存在します。
第三に、「予期せぬ緊急対応と拘束時間」です。取引先の経営危機、製品事故、突発的な法令違反リスクなど、不測の事態が発生した際に矢面に立たされるのは渉外担当者です。平穏な日常が一変し、深夜や休日を問わず対応を迫られるケースもゼロではありません。