日本の行政機関や地方自治体が作成する公用文において、この表記ルールは極めて厳格に規定されています。文化庁や各省庁の用字用語の手引きによると、公用文の配付ルールとして「会議の出席者に資料を配る」「議員に議事日程を配る」といった場面では、明確に「配付」を用いることが義務付けられています。
昭和期の一部の時代では、当用漢字表の制限により「付」を「布」で代用する傾向もありましたが、現在の常用漢字表に基づく公用文作成指針では、厳密な意味の書き分けが標準となっています。
大手企業や金融機関、法務関連の文書でも同様の基準が浸透しており、とりわけビジネスメール配付の場面では注意が必要です。例えば、役員会や選抜メンバーによるプロジェクト会議において「資料を配布いたします」と記載すると、不特定多数に向けたチラシのように扱っているニュアンスを醸し出してしまうため、リテラシーの高い役員や取引先から文書作法の甘さを指摘されるリスクがあります。