ネット上の口コミサイトやSNSでは、「開店直後に行けば予約なしでも買えた」「午前中なら店頭に並んでいた」という体験談が散見されます。この噂の信憑性を確かめるべく、現地の販売動態と愛好家の声を検証しました。
現場を取材した結論から言えば、「予約なしでの購入は理論上ゼロではないが、限りなくギャンブルに近い」というのが冷徹な事実です。
店舗は朝9時30分前後に開きますが、店頭に並んでいる箱の大半には、あらかじめ予約した顧客の取り置き伝票が貼られています。予約なしの飛び込み客に対して販売されるのは、「その日の仕込みで予約分を超えて焼き上がった端数」や「急な予約変更・キャンセルによって生じた予備分」のみです。日によっては当日販売分が1箱も出ない日すら珍しくありません。
実際に現地へ足を運んだ旅行者のコミュニティでは、以下のようなリアルな証言が寄せられています。
「朝10時に首里の坂道を上ってたどり着いたが、のれんをくぐった瞬間に『本日は予約分で完売しました』と告げられた」(30代旅行者)
「平日、開店直後の9時40分に奇跡的にバラ売り数袋と小箱1つだけ購入できた。店員さんからも『今日は運が良かったです』と言われた」(40代和菓子愛好家)
口コミで絶賛される理由の一つに、その圧倒的な口溶けとラードの質の高さがあります。市販のちんすこうにありがちな油っぽさやパサつきが一切なく、「噛んだ瞬間にホロリと崩れ、奥深い香ばしさが鼻腔を抜ける」という唯一無二の食感は、確かに何時間もかけて首里の路地を訪ねる価値があると多くのファンを唸らせています。しかし、旅の貴重な時間を無駄にしないためには、「予約なしでの突撃」を当てにする計画は極めてハイリスクです。