国内有数の難関国家資格である両者ですが、試験制度の構造は180度異なります。
公認会計士試験は、マークシート式の短答式試験と記述式の論文式試験を突破する「一括短期集中型」の制度設計です。最終的な総合合格率は例年7〜10%程度で推移しており、大学在学中や卒業直後の受験生が1日8〜10時間、累計で3,000〜4,000時間以上の学習時間を費やして2〜3年での一発合格を狙うのが主流となっています。
これに対し、税理士試験は全11科目の中から必修・選択を含む合計5科目を揃える「科目合格制」を採用しています。各科目の合格率は10〜15%前後ですが、一度合格した科目は生涯有効です。そのため、会計事務所で実務経験を積みながら1年ごとに1科目ずつ受験する社会人が多く、5科目すべてを揃えるまでに5〜10年もの歳月を要するケースも一般的です。拘束時間の長さとモチベーション維持の過酷さにおいて、税理士試験は独自の厳しさを持っています。