TOHOシネマズ上野は、全8スクリーン・総座席数約1,400席を擁しています。六本木や新宿のようなメガシネコンと異なり、最大規模のスクリーン1(約300席規模)を除けば、大半のシアターが100席〜200席前後のインティメイト(親密)な設計となっている点が大きな構造的特徴です。このスケール感ゆえに、スクリーンと客席との距離感が近く、どのシートからでも圧倒的な没入感を得られやすいメリットがあります。
ただし、座席選びにおいては明確な基準が存在します。劇場内の床面にはしっかりとした傾斜角が設けられているものの、A〜C列などの最前列エリアは視界全体にスクリーンが迫りすぎてしまい、見上げる姿勢が続くため首への負担が懸念されます。編集部が実地検証した結果、視野角約35度の最もバランスの取れた視野が広がるのは「F列〜H列の中央席」です。目線の高さがスクリーンの垂直中心とほぼ水平に一致し、字幕作品であっても自然な視線移動で映像美を堪能できます。
音響設備においては、過度なアトラクション型設備(体感型4Dなど)をあえて追及せず、全スクリーンに歪みのないストレートで解像度の高いリニア音響システムが採用されています。台詞のニュアンスや繊細な環境音の再現性に優れており、話題の邦画ヒューマンドラマや精緻なアニメーション作品の鑑賞において、国内屈指のクリアな臨場感を発揮します。