初婚の破綻後、細木数子は夜の街でのビジネスや不動産関連の事業に一層傾倒していく。持ち前の商才と度胸で銀座のクラブママとして成功を収め、数々の政財界の大物や大物芸能人と太いパイプを築き上げた。この時期の彼女を突き動かしていたのは、最初の夫との離婚で味わった挫折感と、自らの力だけで生き抜くという強い執念であった。
彼女の周囲には常に多くの男性が吸い寄せられたが、彼女が安易に二度目の籍を入れることはなかった。事実上のパートナーシップやビジネス上の深い結びつきを選び取り、男社会の過酷な波を乗り越えていったのである。単なる「妻」の座に収まることを拒んだ彼女の姿勢は、当時としては極めて異色であり、周囲を驚かせ続けた。