沼津高専を巡るネット上の言説には、一部極端な誤解やステレオタイプが見られます。進路選択で後悔しないために、以下の2つの盲点を正確に把握しておく必要があります。
第一に、「高専卒は大卒に比べて出世で不利になるのではないか」という懸念です。確かに初任給の規定では高専卒は短大卒と同等の等級からスタートする企業が存在しますが、実務現場での技術的評価は非常に高く、入社数年で大卒と同等以上の昇進スピードを記録するケースは珍しくありません。さらに、より高い研究開発職や学士・修士の学位を求める場合は、前述の大学3年次編入や高専専攻科(2年間)修了による学位取得ルートが整備されており、学術的なキャリアアップも完全に開かれています。
第二に、「文転(文系への進路変更)が極めて難しい」という点です。5年間のカリキュラムは徹底して数学・理科・工学専門科目に特化しているため、途中で法学部や経済学部などの文系学部へ進路変更したいと考えた場合、独学での受験勉強を強いられるなど大きなエネルギーを要します。数学やモノづくりに対する確固たる適性がないまま偏差値だけで入学すると、5年間の学習が苦痛になるリスクを孕んでいます。