みかんの肥料時期は年3回!甘く実る施肥計画とプロ直伝の失敗回避術

みかんの肥料時期は年3回!甘く実る施肥計画とプロ直伝の失敗回避術

みかんの肥料時期は年3回!甘く実る施肥計画とプロ直伝の失敗回避術にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

庭に直接植えている地植え栽培では、根が広範囲に伸びるぶん、土壌の地力を活かした計画的なアプローチが求められます。基本となる地植えみかんの年間施肥計画は、春肥・夏肥・秋のお礼肥という年3回の施用で骨格を組み立てます。

施肥の名称適期と年間施肥割合主たる目的と推奨肥料編集部の見解・管理ポイント春肥(元肥)3月上旬〜3月下旬
全体の50〜60%新芽・花芽の充実、開花期の樹勢確保。
油かす配合有機肥料、緩効性化成年間の最重要ポイント。根が動き出す前に土壌へなじませておくことが必須。夏肥(追肥)6月上旬〜6月下旬
全体の15〜20%生理落果防止、果実肥大の初期促進。
速効性化成肥料(低窒素・高カリ)7月中旬以降の遅施は厳禁。秋口まで肥効を残さないよう量を控えめにする。秋肥(お礼肥)10月中旬〜11月中旬
全体の20〜30%果実収穫後の樹勢回復、翌春の貯蔵養分蓄積。
速効性化成肥料または有機配合極早生・早生は収穫直後、晩生種は収穫前の10月中旬に与えて耐寒性を高める。

まず押さえるべきは、みかん春肥の適期と施肥量です。春肥は年間施肥量の半分以上を占める基礎肥料であり、平均的な成木(樹齢10年程度)であれば、成分量で年間窒素約200gのうち100〜120gを3月中に施します。新梢が伸び、開花して幼果を結ぶエネルギーのほとんどは、春肥と前年の貯蔵養分でまかなわれるため、遅くとも3月下旬までに施用を終えなければなりません。

続いて、果実肥大を支えるのがみかんの夏肥追肥の正しいタイミングです。静岡や愛媛などの産地試験場の指針では、梅雨入り前後の6月上旬から中旬がベストとされています。この時期にカリウムを中心とした養分を補うことで、果実の初期肥大を促しつつ自然落果を適度な数で安定させます。ただし、7月に入ってからの多量施肥は、果皮が厚くなり中身がパサつく「浮皮(うきがわ)」や着色不良の原因になるため厳に慎みます。

そして、栽培者が最も軽視しがちなのがみかんのお礼肥を与える時期と理由です。収穫を終えた木は、子孫を残すために全身のエネルギーを使い果たし、著しい栄養失調状態に陥っています。このタイミングで適度なお礼肥を施すことで、落葉を防ぎ、冬の寒さに耐える体力をつけ、翌春の花芽形成に必要な窒素化合物を樹体内にストックさせます。このお礼肥を適切に施すことこそが、実が大量につく「表年」とまったく実らない「裏年」を交互に繰り返すみかんの隔年結果を防ぐ肥料管理の核心です。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。