本作で最も注目を集めているのは、やはり吉永小百合と浜辺美波という、時代を彩るふたりの女優による濃密な芝居の応酬だ。吉永が演じるのは、老舗和菓子店を守り続ける頑なな女性店主。一方で浜辺は、ある切実な理由を隠して彼女のもとに弟子入りを志願するミステリアスな若き現代アーティストを演じる。
一見すると交わることのなさそうなふたりの人生が、ひとつの絵画と古い過去の記憶をきっかけに深く重なり合っていく。従来の邦画にはない重厚なヒューマンドラマとしての奥行きがあり、内部試写を観た関係者の間では「圧倒的な緊張感と息をのむ美しさが共存している」と絶賛の声が相次いでいるという。