サザン「ホテルパシフィック」歌詞の深層|茅ヶ崎の幻影と失われた恋の真相

サザン「ホテルパシフィック」歌詞の深層|茅ヶ崎の幻影と失われた恋の真相

今注目を集めている サザン「ホテルパシフィック」歌詞の深層|茅ヶ崎の幻影と失われた恋の真相について、主要な情報を分かりやすく掲載しています。

『HOTEL PACIFIC』を語る上で欠かせないのが、リリース直後の2000年8月19日・20日に開催された伝説の野外コンサート「サザンオールスターズ 茅ヶ崎ライブ」です。茅ヶ崎公園野球場に2日間で延べ約5万人を動員し、チケットを入手できなかった数万人のファンが会場外の海岸や路上に溢れかえったこの公演は、日本の音楽史に残る社会現象となりました。

ステージで披露された『HOTEL PACIFIC』の演出は、まさに圧巻の一言でした。昭和のキャバレーや歌謡ショウを彷彿とさせる煌びやかなコスチュームに身を包んだ女性バックダンサー陣(通称「パシフィックダンサーズ」)が登壇。両手を交互に差し出し、腰をグラマラスに揺らすキャッチーなゴーゴーダンス風の振り付けは、一度見たら脳裏から離れない強烈なインパクトを放ちました。

この独創的なステージングには、桑田佳祐の明確なプロデュース意図が存在していました。あえてシリアスなバラードにするのではなく、「昭和30〜40年代のGSバンドがテレビ番組で見せていた、ちょっと胡散臭くて最高にポップなエンターテインメント」を平成の世に完璧に再現すること。観客に手拍子とステップを踏ませ、お祭り騒ぎの熱狂に巻き込むことで、ホテルの解体という寂しい現実をド派手な祝祭空間へと反転させたのです。

橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。