日本の道路において、法的に「優先道路」と定義される基準は極めてシンプルかつ厳格です。道路交通法第36条第2項において、優先道路は次のいずれかに該当するものと定められています。
第1の条件は、公安委員会による道路標識等(規制標識「優先道路」)が設置されている道路です。白地に青い縁取り、中央に黄色い菱形が描かれた標識、あるいは青地に白文字で「優先」と書かれた補助標識が該当します。しかし実態として、この専用標識が設置されている一般道は全国的にも極めて限られており、日常の市街地で見かける機会は多くありません。
実務上、圧倒的に重要となる第2の条件が「交差点の中までセンターライン(中央線)や車両通行帯が途切れることなく貫通して描かれている道路」です。交差点の手前で中央線が一旦消え、交差点を抜けた先で再び始まっている道路は、道幅がどれほど広くても法律上の優先道路ではありません。アスファルトの白線や黄色い破線が交差点の真ん中を貫いているかどうか、これが法律上の絶対的な境界線となります。