渡辺裕之との温かな家庭を築く前、原日出子には一度の結婚歴と離婚歴があります。若き日の挫折と、そこから立ち上がった経緯を振り返ります。
原日出子は1983年、高校時代の同級生であった劇団関係者の男性と最初の結婚をしました。同年に長女を出産したものの、結婚生活は長くは続きませんでした。離婚の理由は、若さゆえの価値観の不一致と生活環境のすれ違いでした。当時、女優として脚光を浴び始めていた原と、劇団活動を続けながら生活基盤を模索していた元旦那との間で、家庭観や経済的な安定をめぐる溝が深まり、1987年に協議離婚が成立。原はシングルマザーとして幼い娘を一人で育てる決意を固めました。
そんな原日出子と渡辺裕之が巡り合ったのは、1990年のドラマ『雪の蛍』(東海テレビ制作)での共演でした。撮影現場で意気投合した二人は急速に距離を縮めましたが、原には「幼い娘がいる」という大きな葛藤がありました。しかし、渡辺裕之の姿勢は揺らぎませんでした。
渡辺は原の娘を実の子のように慈しみ、休日に三人で遊園地や動物園へ出かけるなど、時間をかけて信頼関係を築きました。プロポーズの際、渡辺が原に対して伝えた「娘の父親にもならせてほしい」という真摯な言葉は、シングルマザーとして肩肘を張っていた原の心を深く揺さぶりました。こうして二人は1994年に結婚。芸能界を代表する理想のカップルとしての歩みが始まりました。