グリルの仕様(両面焼きか片面焼きか、水を入れるトレイか水なしタイプか)によって、熱の回り方は大きく異なります。手元の器具のタイプを見極め、以下のステップを厳守することが成功への分かれ道です。
まず下準備として、サツマイモ(太さ4〜5cm、重さ200g前後のMサイズが火通り抜群)を水洗いし、水気を含ませたキッチンペーパーで包んだ後、アルミホイルで2重に隙間なくタイトに巻きます。受け皿に水を入れるタイプの機種では、必ず規定量の水を入れてください。水は油煙や過熱を防ぐだけでなく、グリル庫内の湿度を適度に保つバッファーとして機能します。
加熱工程における機種別の基準値は以下の通りです。
- 両面焼きグリルの場合:火加減は迷わず「極弱火(最小火力)」に設定。加熱時間は約25分〜30分。上下から熱が当たるため途中の裏返しは不要です。
- 片面焼きグリルの場合:同様に「極弱火」でスタート。まず15分加熱し、一度扉を開けてトング等で芋を半回転(裏返し)させ、再び15分加熱(合計30分)します。
ここで火を止めても、すぐに取り出してはいけません。最大の肝は「火を消したあと、グリル扉を閉めたまま15分〜20分間放置する余熱蒸らし」です。この密閉放置の間に、高温になりすぎない穏やかな余熱が中心部を通過し、β-アミラーゼがサツマイモのデンプンを徹底的に糖化させます。竹串をホイル越しに刺し、力を入れずとも抵抗なくスッと中心まで貫通すれば、蜜芋化が完了した証拠です。