皇位の継承に伴って執り行われる一連の国家儀式が「即位の礼」である。これは単一の儀式ではなく、数ヶ月から数年にわたって順次挙行される広範なプロセスの総称だ。その最初の一歩となるのが、天皇固有の証とされる品々を受け継ぐ「剣璽等承継の儀(けんじとうしょうけいのぎ)」である。
この儀式において中心的な役割を果たすのが「三種の神器」だ。八咫鏡(やたのかがみ)、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)、草薙剣(くさなぎのつるぎ)からなるこれらの宝物は、皇位の正統性を示す象徴として古代伝承の時代から受け継がれてきた。実際の儀式では、鏡を除く剣と勾玉、そして御璽・国璽が新天皇の前に捧げられる。
続いて、新天皇が即位を内外に宣明する「即位礼正殿の儀(そくいれいせいでんのぎ)」が行われる。高御座(たかみくら)に登られた天皇がお言葉を述べられ、参列者が寿詞(よごと)を奏して万歳を三唱する光景は、内外に新しい時代の幕開けを強く印象付ける。さらに、即位後最初の大嘗祭(だいじょうさい)を経て、一連の即位プログラムは完結へと向かう。