現在でも回顧特番やアーカイブ映像で話題となるのが、志垣太郎さんの若い頃の際立った美貌です。キリッとした眉に強い輝きを放つ瞳、彫りの深い顔立ちは「昭和の美剣士」「貴公子」と称され、当時のグラビアや雑誌の表紙を数多く飾りました。
その美貌と演技力が結実した金字塔が、1976年から放送された花登筺脚本のドラマ『あかんたれ』です。理不尽な逆境に立ち向かい、商人として成長していく主人公・秀太郎役を熱演。泥臭い努力と気品ある佇まいのコントラストは社会現象となり、志垣さんの俳優としての地位を決定づけました。
さらに特筆すべきは、1979年の名作テレビアニメ『ベルサイユのばら』におけるアンドレ・グランディエ役の声優としての名演です。俳優が声優を務めるハードルが高かった時代において、オスカルへの秘めた愛と苦悩、包容力を見事な低音ボイスで表現。原作ファンからも「理想のアンドレそのもの」と絶賛され、声優界の歴史に残る名演技として語り継がれています。