この特異なムーブメントの発端は、Twitter(現X)に投稿された一本の何気ないツイートでした。激しい下腹部痛に耐えかねていたユーザーが、ネット上で見かけたタカアンドトシのトシの顔写真をじっと見つめたところ、不思議と痛みが引いていったという体験談を投稿。これが瞬く間に数万件のリツイートを記録し、「私も試したら痛みが和らいだ」「騙されたと思ってやってみたら効いた」という追認の声が怒涛のように押し寄せました。
ネットカルチャーの枠を超え、やがてメディアもこの現象を取り上げる事態に発展します。バラエティ番組の特番インタビューや情報番組でこの話題を直接振られたトシ本人は、「非常にありがたいお話ですけど、一切責任は持てませんよ」「俺はロキソニンじゃないんだから」と鋭いツッコミを入れ、スタジオの爆笑をさらいました。本人が否定も肯定もせず、持ち前のツッコミで包容力を見せたことで、この都市伝説は「公認の癒やしネタ」として定着していった経緯があります。
噂の核心にあるのは、単なるオカルトではなく人間の認知メカニズムです。痛みという感覚は、脳の扁桃体や前頭前野が下す主観的な評価に大きく左右されます。「面白い」「シュールだ」という感情が引き起こす脱力感こそが、痛みの受容をブロックする最初のトリガーとなっているのです。