本作が企画された最大のきっかけは、青山剛昌氏が映画『鍵泥棒のメソッド』の大ファンであったことでした。原作者からの熱烈なオファーを受け、映画の監督・脚本を務めた内田けんじ氏がアニメ作品の脚本を初めて執筆するという異例のプロジェクトが始動しました。
映画『鍵泥棒のメソッド』本編では、銭湯で転倒して記憶を失った殺し屋・近藤(香川照之)と売れない貧乏役者(堺雅人)、そして婚活中の編集長・水島香苗(広末涼子)が織りなす巻き込まれ型コメディが描かれました。今回のコナン特番では、その映画の正統な後日談として物語が構成されています。
香苗と結婚して平穏な生活を送っていたはずの近藤が、なぜ再び裏社会のトラブルに巻き込まれたのか。そして銭湯でコナンが転倒して拉致されるというプロットは、映画冒頭の象徴的なシーンをセルフオマージュした構造となっています。実写映画の世界観とアニメ『名探偵コナン』のサスペンスが見事に融合した脚本は、アニメファンのみならず映画ファンをも唸らせる完成度を誇っています。