保育園や幼稚園における節分行事は、こども家庭庁が定める『保育所保育指針』の「環境」「表現」「人間関係」の各領域と深く結びついています。単に「鬼を作って豆を投げる」という表面的な活動に終わらせず、指導案に明確な意図を落とし込むことが保育の質を高める第一歩です。
節分の製作活動には、主に3つの教育的意図が込められています。
- 季節の移り変わりと伝統文化への親しみ(領域:環境):冬から春へと季節が分かれる節目の意味を知り、日本の年中行事に興味・関心を持つ。
- 手指の巧緻性と多様な素材の感触体験(領域:表現):ちぎる、丸める、貼る、ハサミを使う、立体を組み立てるなど、年齢ごとの手指の発達を促す。
- 自己の内面と向き合う心の成長(領域:人間関係):「泣き虫鬼」「おこりんぼ鬼」「イヤイヤ鬼」など、自分自身の心の中にある乗り越えたい部分を意識し、前向きな自己コントロール感を育む。
特に近年は、子どもを怖がらせて言うことを聞かせる「恐怖による行動抑制」が、心理的安全性を損なうとして見直されています。「自分だけの強くてかわいい鬼」「応援してくれる福の神のような鬼」など、子ども自身が主体的に愛着を持てるキャラクター設定を取り入れる園が急増しています。