強引に力を込めてもビクともしない場合、そこには明確な物理的要因が存在します。単に「締まりすぎている」だけではなく、ボトルの内圧変化や製造基準が関係しているケースが大半です。
まず挙げられるペットボトルキャップが開かない理由は、内部の気圧変化です。特に冷えた緑茶や水などを暖かい部屋に放置したり、逆に温かい飲み物が冷めたりすると、ボトル内部の空気が収縮して減圧状態(真空に近い状態)になります。内側からキャップを強力に引っ張る陰圧が働くため、通常時よりも強い摩擦力と開栓トルク(回転に必要な力)が発生してしまうのです。
また、飲料メーカー各社における品質保持基準の厳格さも要因の一つです。炭酸飲料の場合は内圧でキャップが吹き飛ばないよう深いネジ溝が施されており、非炭酸飲料でも輸送中の振動による液漏れを防ぐため、約1.0〜1.5N・m(ニュートンメートル)という規格値で機械によって固く締め付けられています。さらに環境負荷低減のためにキャップの縦幅が短くなった結果、指でつかめる表面積そのものが減少しており、手のひらの皮脂や水分が原因で摩擦力が奪われ、空転しやすくなっているのが現実です。