本事件の司法判断において最大の分岐点となるのが、長期にわたる鑑定留置を経て出された田村瑠奈 精神鑑定 結果です。札幌地検は起訴前におよそ半年間に及ぶ精神鑑定を実施し、善悪を判断する「弁識能力」や「行動制御能力」が著しく減退していた可能性を検証しました。
検察側は最終的に「完全責任能力、あるいは心神耗弱にとどまり、刑事責任を問える」と判断して起訴に踏み切りました。しかし、弁護側は瑠奈被告の解離性同一性障害(いわゆる多重人格)や妄想性障害などの可能性を視野に入れ、刑事責任能力 裁判員裁判における無罪、あるいは大幅な刑の減軽を訴える姿勢を崩していません。
一般の市民が参加する裁判員裁判において、猟奇的な犯行態様と高度な精神疾患の主張をどのように吟味・評価するのか。専門家による精神鑑定書の解釈を巡り、法廷では医学と法学が交差する緻密で過酷な審理が繰り広げられています。