調査報道の現場でSNS利用者の生の声を取材すると、「タイムラインを見るだけで他人の生活と自分を比較してしまい、自己肯定感がすり減る」「常に誰かと繋がっている状態に息苦しさを感じる」といった深刻なデジタル疲労の訴えが目立ちます。
社会心理学の観点において、この衝動的なアカウント削除は「心理的バウンダリー(境界線)」の再構築行動として説明されます。他者からの過剰な評価や通知のプレッシャーに長期間さらされることで防衛本能が働き、関係性をゼロにする「リセット症候群」へと発展するケースが少なくありません。
しかし、突発的な感情に任せてアカウントを消滅させた利用者のうち、およそ3割が「連絡を取りたい友人の連絡先まで失った」「昔の写真が手元に残っておらず後悔した」という痛恨の経験を語っています。衝動的な全消去に走る前に、一時停止や特定アカウントのミュート・ブロックで境界線を引く冷静さが極めて重要です。