ウェブ上の掲示板やSNSでは、時折「視聴率低迷で打ち切られたのではないか」という憶測が飛び交い、エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY 打ち切り 理由という検索ワードが散見されます。しかし、この言説は米CBSの公式発表や当時の業界動向と照らし合わせると、明白な誤解であることが分かります。
実態を調査すると、真相は以下の3つの要因が重なったことによる「計画的で円満なシリーズ完結」でした。
- シーズン6時点での一度目の完結準備:本来、本作は全21話構成だったシーズン6で物語を綺麗に完結させる予定で製作が進められていました。しかし、CBS上層部が本作の国際的なシンジケーション(再放送・配信権利)における高い収益性を評価し、急遽シーズン7(全13話)の追加発注を決定しました。
- 主演二人の契約満了とキャリアの転換:ジョニー・リー・ミラーとルーシー・リューは7年間にわたり年間20話以上という過密な撮影スケジュールを完走し、契約満了のタイミングを迎えていました。両名ともに映画や舞台、監督業への進出を強く希望していた時期でもありました。
- ストーリーテリングの最高潮での着地:クリエイターのロバート・ドハティは米テレビ業界誌の取材に対し、「ダラダラと引き延ばすのではなく、キャラクターたちが最も輝いている瞬間に、自分たちの手で物語の幕を降ろしたかった」と明確に語っています。
つまり、本作は視聴率暴落によって突如放り出された打ち切り作品ではなく、製作陣とキャスト陣が綿密に計算し尽くし、全154話という記念碑的な数字で美しく着地させた幸福なシリーズだったのです。