「横綱を倒せばどんな力士でも金星になり、給料が上がるのか?」というと、決してそうではありません。金星の獲得および力士報奨金10円の加算には、厳格な資格要件が定められています。
【金星が成立する唯一の条件】
・勝利した力士の番付が「平幕(前頭)」であること
・対戦相手が「現役の横綱」であること
よくある誤解として、大関・関脇・小結といった「三役」の力士が横綱を破るケースが挙げられます。三役力士が横綱に勝つことは当然大殊勲ですが、制度上は「勝って当たり前の地位」とみなされるため、金星とは認定されず、持ち給金の10円加算も一切行われません。同様に、横綱が休場して不戦勝となった場合も金星にはカウントされません。
また、平幕力士が大関を倒した勝利は、相撲ファンやメディアの間で通称「銀星(ぎんぼし)」と呼ばれます。しかし、銀星はあくまで俗称であり、日本相撲協会の公式記録には存在しません。当然ながら銀星による持ち給金の加算ルールはなく、金銭的な昇給手当はゼロです。横綱という絶対王者を平幕が破るからこそ、破格の生涯手当が用意されているのです。