山口寿一氏が読売巨人軍のオーナーとして最も試された局面は、間違いなく原辰徳前監督の退任と阿部慎之助監督への禅譲プロセスでした。2022年、2023年と2年連続でBクラスに沈んだ際、原前監督は3年契約の2年目を終えた段階であり、契約満了まで留任させるべきか否かで球団内は大きく揺れていました。
報道関係者や球団OBの証言によると、山口氏はシーズン最終盤に自ら原前監督と膝詰めの会談を実施。単なる引責辞任という形ではなく、通算17年間にわたり歴代最多勝を記録した指揮官の功績に最大限の敬意を払いながら、「巨人の再建には新しいリーダーシップが不可欠」という方針で合意を引き出しました。当時の会見で山口氏が見せた引き締まった表情と「球団の未来を見据えた発展的交代」という丁寧な説明は、球界内でも極めて理性的な権限移譲として評価されています。
阿部新監督への交代劇は、2024年の劇的なセ・リーグ優勝という最高の結果によって完全に正当化されました。若手起用と守備・走塁への意識改革を掲げた阿部監督をバックアップし、不要な口出しを控えて現場に裁量を与えた山口氏のスタンスは、読売巨人軍 オーナー 評価を決定的に押し上げる契機となりました。