卓越した調査能力と政策通としての知見を持ちながら、小西氏の名が全国的なニュースとなる局面の多くは、激しい発言やメディアとの衝突に起因しています。なぜ同氏の言動はこれほどまでに物議を醸し、激しい炎上へと発展するのでしょうか。
その代表例が、2023年春に世間を大きく揺るがした総務省の内部文書をめぐる追及劇です。安倍政権下における放送法の「政治的公平」に関する解釈変更の経緯を記した行政文書を入手・公表し、政府のメディア介入疑惑を厳しく追及しました。この調査報道的な告発はジャーナリズムや法学者から高く評価されたものの、同時期に衆参の憲法審査会の運営を巡り発した「サルがやるべきこと」という強い比喩表現がメディアで大々的に報道され、与野党双方から猛烈な批判を浴びることとなりました。
当時の会見や関係者の証言を振り返ると、小西氏自身の意図は「憲法の基本原理を軽視したまま毎週形式的に開催される審査会のあり方への痛烈な警鐘」であったとされます。しかし、公論の場にふさわしくない過激な語彙の選択は、本質的な政策論争をかき消し、自身へのバッシングと役職辞任という結果を招きました。強い信念と自負が、メディア空間での言葉の切り取られ方や大衆心理への配慮を上回ってしまう点が、同氏が巻き起こす騒動の構造的な要因といえます。