この楽曲における最大のハイライトは、AKB48名義の楽曲でありながら、姉妹グループであるNMB48のキャプテン・山本彩さんが単独センターに抜擢された点です。高橋みなみさんや指原莉乃さん、渡辺麻友さんといった歴代の絶対的センターが選抜メンバーに名を連ねる中、なぜ彼女がセンターを務めたのか、そこには総合プロデューサー・秋元康氏の綿密な計算と音楽的確信がありました。
朝ドラ制作陣から求められたのは、「幕末から明治という激動の時代を明るく駆け抜けたヒロイン・あさの前向きな生き方」と重なる、土の匂いと温もりのあるアコースティックなサウンドでした。ダンスパフォーマンスや派手な演出ではなく、アコースティックギター1本でも成立する芯の太いボーカル力、そしてどこか懐かしさを感じさせるまっすぐな歌声を持つ人物として、白羽の矢が立ったのが山本彩さんだったのです。
山本さんは幼少期から本格的な音楽教育を受け、ギターの弾き語りにも定評がありました。ソロの冒頭「朝の空を見上げて」のワンフレーズで聴く者の心を掴む説得力は、彼女の類まれな歌唱力があったからこそ実現したものであり、この抜擢こそが楽曲を名曲たらしめた最大の要因と評されています。