結論から言えば、ドライアイスを押し当ててイボが一時的に脱落することはあっても、根本的な治癒には至らず、不可逆的な皮膚障害を残す極めて危険な行為です。
そもそも手足にできる一般的なイボの多くは、単なる皮膚の角質増殖ではなく「ヒトパピローマウイルス(HPV)」が皮膚の微小な傷口から感染して生じる感染症(尋常性疣贅など)です。イボを根治させるには、病変部のウイルスに感染した異常細胞を基底層ごと完全に死滅させる必要があります。
家庭でドライアイスを取り扱う場合、ドライアイスイボ取り危険性の本質は「温度の不足」と「冷却コントロールの不可能さ」にあります。医療用の液体窒素(約-196℃)は一瞬で組織を凍結・壊死させるのに対し、ドライアイス(約-78.5℃)は冷却力が中途半端なため、目標深度に達するまでに長時間の圧迫を要します。その結果、正常な周囲の健康な皮膚まで広範囲に及ぶドライアイス凍傷リスクを引き起こし、水疱(水ぶくれ)や潰瘍、真皮深部の壊死を招く事態へと直結します。