かつて高級コスメの専売特許だった高度な美容技術が、なぜ今や手頃な価格帯で手に入るようになったのか。最大の理由は化粧品産業全体の技術革新と、原料供給におけるサプライチェーンの成熟にある。大手原料メーカーが開発した最先端の成分が汎用化され、多様なメーカーへ供給されるスキームが確立された。
さらに、資生堂やロート製薬といった日本のトップ研究機関を抱える企業が、長年培った技術や自社グループ内の製造ラインを活用し、異なる価格帯ブランドへ技術を水平展開する動きも活発だ。膨大な研究開発費をかけたコア処方が、普及帯ブランドへ応用されることで、圧倒的なコストパフォーマンスが実現している。