「うっかり冷蔵室に入れてしまい、シャリがカチカチになってしまった」という場合でも、諦めて捨てる必要はありません。熱エネルギーを適切に加えてデンプンを再アルファ化させれば、ふっくらとした口当たりを取り戻せます。
最も推奨されるアプローチは、「ネタの一時分離加熱」です。まず、固くなった寿司から刺身(ネタ)を一旦清潔な小皿に避難させます。残ったシャリだけを耐熱皿に並べ、ほんの少し湿らせたキッチンペーパーをふんわりとかけて、電子レンジ(500W)で10〜15秒ほど加熱します。加熱時間はシャリ1〜2貫あたり数秒単位で様子を見ながら調整し、触ってほんのり温かい「人肌(約36〜38℃)」程度に仕上げるのがポイントです。
加熱後、避難させていたネタを再びシャリの上に乗せれば、職人が握りたてのような温度差(ぬくもりのあるシャリと冷えたネタのコントラスト)が生まれ、驚くほど美味しく復活します。ネタを外すのが難しい軍艦巻きなどの場合は、パック全体に霧吹きで極微量の水分を吹きかけ、解凍モード(200W前後)で15〜20秒ほど極めて慎重に加熱すると、ネタに火を通さずにシャリの芯だけをほぐすことができます。