SNSや美容系口コミコミュニティ、Q&Aサイトを調査すると、パーソナルカラーに関する切実な声が数多く見受けられます。
「複数のサロンでプロ診断を受けたら、1回目はイエベ春、2回目はブルベ夏、3回目はイエベ秋と告げられ、何を信じていいのか分からなくなった」
「ブルベ夏と診断されたのでラベンダー色の下地と青みピンクのリップを揃えたが、同僚から『今日なんか顔色悪くない?疲れてる?』と心配されてしまった」
こうした現象について、都内で年間1,000人以上のスキントーン判定を担当する現役カラーアナリストは、現場取材に対して次のように明かしています。
「診断結果がサロンごとに割れてしまう最大の要因は、その人が『明度重視』なのか『色相重視』なのかを切り分けていない点にあります。例えば、肌色が極めて明るい人の場合、黄み(イエベ)か青み(ブルベ)かという色みよりも、『とにかく明るく澄んだトーンであること』が最重要ファクターになります。その結果、あるサロンでは明度の高さを評価してイエベ春と判定し、別のサロンでは赤みの少なさを評価してブルベ夏と判定してしまうのです」
さらに深刻なのは、ネット上の情報を鵜呑みにするあまり「私はブルベだからオレンジは絶対に塗ってはいけない」「イエベだからシルバーアクセサリーは身につけられない」と、自らの選択肢を極端に狭めてしまう「カラーの自己呪縛」に陥る生活者が後を絶たない実態です。色は本来、身につける人の魅力を増幅させるための道具であり、自己を枠組みに押し込める足かせではありません。