だが、栄光の影で歪みは確実に広がっていた。PL学園野球部には、伝統的に「付け人」と呼ばれる上級生と下級生の1対1の付き添い制度が存在していた。下級生が上級生の身の回りの世話を完璧にこなすことを求められるこのシステムは、やがて苛烈ないじめや体罰の温床へと変貌していく。
2000年代以降、部内での暴行事件が相次いで発覚する。2001年には上級生による下級生への暴行で対外試合禁止処分を受け、2013年には部内での重大な暴力発覚により、公益財団法人日本高校野球連盟から再び厳格な処分が下された。暴力の連鎖を断ち切れない体質と、事件を未然に防げなかった指導体制に対して、世論から厳しい批判が集中した。