「本当にいまもサメが出ているのか?」という疑問を抱く方は少なくありません。SNSやクチコミプラットフォーム、質問掲示板を調査すると、観光客目線と地元関係者の危機意識には大きな温度差が存在していることが浮き彫りになります。
知恵袋や旅行者投稿では「普通に泳いでいる人がいた」「膝下まで入ったが何も起きなかった」という安易な体験談が散見されます。しかし、地元の漁師やベテランマリンショップ事業者に尋ねると、異口同音に厳しい警告が返ってきます。宮古島サメ目撃情報ニュースは毎年のように地元紙(宮古毎日新聞や宮古新報)を賑わせており、港湾内やリーフ外縁部での目撃通報は決して珍しくありません。
それを如実に証明するのが、宮古島サメ駆除の歴史です。宮古島漁業協同組合(宮古島漁協)では、漁業被害の軽減と海域の安全確保を目的に、昭和・平成の時代から毎年「サメ駆除作戦」を実施しています。延縄(はえなわ)を用いた駆除作業では、毎度のように30頭から数十頭以上のイタチザメやカマストガリザメ、オオメジロザメが水揚げされ、中には体長3.5メートル、重さ400キロを超える巨体がクレーンで吊り上げられます。
地元漁協関係者が「沖合には想像以上の数のサメが潜んでいる。人間が見えていないだけで、サメからは人間がはっきりと見えている」と語る通り、被害が起きていない日は単に「捕食モードの個体と偶然居合わせなかった」に過ぎません。